帝鑑図屏風
六曲二双の内の一双紙本着色 各125.8×53.3cm 江戸時代
帝鑑図というのは、中国で皇帝の教育(帝王学)のために、中国歴代帝王の善行や悪行の逸話をもとにして描かれたもの。
江戸城や名古屋城、京都御所など、手本とすべき善政や、慎むべき悪行を為政者の鑑戒のために障壁画や屏風として描かれたものである。
本来、城などにあるべき屏風が、なぜ大覚寺にあるのか。
江戸時代、当寺は龍野藩京極家の領内にあったのですが、京極家が四国丸亀に国替えされたあとも、網干の興浜は京極家の飛び領地として存在しました。
当寺のすぐ近くに丸亀藩の陣屋が設けられ、参勤交代の折には必ず当地に京極の殿様が立ち寄られたのです。
その接待のために用いられた屏風であろうと思われます。