今月の寺宝

ここでは大覚寺に伝わります
絵画・文書類を中心に御紹介していきたいと思います。

「大覚寺」寺号額


  近衛信伊(このえのぶただ)の筆。

当初の寺号額は杉板に直接書かれているが、文字が薄れて、かろうじて「大覚寺」と読める。

この額は平成5年に本堂の屋根替えをした後、文字をそのまま写して新しく作り変えたもので、三代目である。

 近衛信伊(1565~1614)は三貘院(さんみゃくいん)と号し、寛永の三筆の一人として知られる。大徳寺の沢庵和尚とも親交があったという。

伝統的な青蓮院流の書法に、私淑した藤原定家の書風を加え、独自の個性を加味した力強い筆力で早書きの豪放な書風を確立した、といわれている。

この「大覚寺」の三文字も力強く豪放な書体である。



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「大覚寺」寺号額