「阿弥陀来迎図」
絹本著色 一幅 桃山時代(16世紀) 伝慶春筆
斜め向きの独尊来迎図で、阿弥陀は皆金色身、通形の来迎印を結ぶ。
踏み割り蓮華座を包む飛雲はかなり形式化し、頭光の周辺部と放射された光明にそって金泥をはくハイライトの手法も装飾性を強める。
ただ着衣の截金文様の表現には丁寧な技巧が発揮されており、本格的な画技を身につけた絵仏師の製作と見れる。
巻絹に「慶春畢」の墨書がある。
7月の寺宝「當麻曼荼羅」の裱背の墨書にある南都芝座絵所の慶春との関係が注目される。
(寺院の絵画・大覚寺より)