如意輪観世音菩薩
木造 一軀 像高 約15cm寺伝では「書写の性空上人の念持仏」ということになっていますが、この仏像の製作年代と合わないようです。
ただ、性空上人は平安時代中期に書写山に入り、桜の木で如意輪観音を刻ませ念持仏としたと伝えられていますので、混同されたのかもしれません。
像高15cmほどのかわいい観音様で、厨子に収まっているので誰かの念持仏であったようです。
一面六臂で、右手を頬にあてた半跏思惟像は如意輪観音の特徴です。
他の手に如意宝珠と法輪を持っていて、人々の願いを意のままにかなえることができるといわれています。
法輪は仏の教えを象徴するもので、輪がどこえでもころがっていくように、仏の教えも世界中に拡がっていくことを表しているのです。