大覚寺 永観堂だより

永観堂だより ~人に逢い 教えに逢う~

2018年(平成30年)

◆3月25日(日) 本山の加行はじまる

 僧侶になるための登竜門である法脈相承(加行)が、今日から4月4日まで実施されます。

儒者は男子4名、女子3名。計7名。女子が3名というのは、今までになく多いのです。

朝4時、昼10時、夕4時。一日3回の水行と、2時間に及ぶ本堂での勤行。わが宗派では一番過酷な行です。

とはいえ、いままで途中で逃げ出したものは一人もおりません。肉体の痛みはなんとか我慢できるのです。

 全員が無事満行の日を迎えられるよう、ご本尊に祈る毎日です。
頭から水をかぶる頭から水をかぶる
行場に向かう加行人行場に向かう加行人
2018年(平成30年)

◆3月25日(日) 醍醐寺さんの観桜会

 今年も醍醐寺さんから、夜の観桜会にご招待いただき、家内ともども出かけました。

仲田ご門跡さまに挨拶し、ライトアップされた絢爛豪華な「醍醐の花見」を充分楽しみました。

今年初夏に京都を離れるので、これが見納めの夜桜です。名残りを惜しみつつ名刹を後にしました。
醍醐の夜桜1醍醐の夜桜1
醍醐の夜桜2醍醐の夜桜2
2018年(平成30年)

◆3月24日(土) 大覚寺の御忌会

 天気に恵まれて多くの参詣者とともに御忌会を勤めました。法然上人の四季の歌をテキストに法話を聞いていただきました。

 この法要を最後に、院代の末吉信禮師が大覚寺を去って大津のお寺の住職になります。

別れの挨拶に檀信徒の方々からも、激励の拍手が贈られました。長年のおつとめ、ごくろうさまでした。
僧俗ともにおつとめ僧俗ともにおつとめ
多くの参詣者多くの参詣者
2018年(平成30年)

◆3月18日(日) 大相撲大阪場所を見る

 従兄弟の中西豊光くんの招待で、思いがけなく大相撲観戦に大阪へ出かけました。

いつもテレビでしか見たことのない大相撲。横綱鶴龍の土俵入りが見事でした。

8000人の観衆で満員札止めの盛況です。地元出身の力士には大きな声援が飛び、大阪の相撲フアンは熱いものがあります。

桟敷で弁当をいただいたり、一日たっぷり相撲を楽しみました。
大勢のフアンで満員の大阪体育館大勢のフアンで満員の大阪体育館
横綱鶴竜の土俵入り横綱鶴竜の土俵入り
2018年(平成30年)

◆3月5日(月) 京都。城南宮の梅園

 京都の南インターのすぐ近くに「城南宮」という神社があり、この境内の梅園で「枝垂れ梅」が真っ盛り。満開です。

馥郁とした香りにつつまれて、しばし忘我の境をさまよいました。
梅園の散り椿梅園の散り椿
城南宮の梅園の枝垂れ梅城南宮の梅園の枝垂れ梅
2018年(平成30年)

◆3月2日(金) 幼稚園で最後のお話し会

 幼稚園の年長さんにとっても、また私にとっても最後のお話し会です。

出し物は「猫のお医者さん」のパネルシアター。鼻のつまった象や、首の骨の折れたキリンや、目に隈のできた熊を診察するネコのお医者さんの愉快な話です。

 8年間、毎月続けたお話し会も、今回で終了です。みんな、熱心に聴いてくれて、ありがとう。
幼稚園で最後のお話し会幼稚園で最後のお話し会
幼稚園で最後のお話し会幼稚園で最後のお話し会
2018年(平成30年)

◆2月28日(水) 母校の卒業式に出席

 兵庫県立姫路南高校、それが我が母校です。今わたしは同窓会長をしています。

その任務の一つが、卒業式に招かれ祝辞を述べることです。今年は第67回の卒業式で235名が晴れて卒業です。

「若者は夢と希望を持て。その実現に必要なものは、やる気・根気・勇気・元気。

特にやる気を出すためには、1、目標を持つ 2、好奇心を失わない 3、達成感を持つ4、やればできるという自信をもつ など」

というようなことを「はなむけの言葉」として贈りました。わかりやすくてよかった、と好評をいただきました。

一人でも受け止めてくれる生徒がいればいい、と思っているのですが。
母校の卒業式で祝辞を述べる母校の卒業式で祝辞を述べる
母校の卒業式で祝辞を述べる母校の卒業式で祝辞を述べる
2018年(平成30年)

◆2月24日(土) 奈良国立博物館へ行く

 略して「奈良博」。京博に続く博物館めぐりです。「お水取りと薬師寺の美術」という企画展です。

3月1日から15日まで東大寺の二月堂で行なわれる「お水取り」の貴重な資料とともに、合わせて薬師寺さん所蔵の長澤芦雪などの名画が展示されて、どちらも興味深く見ることができました。
展示のポスター展示のポスター
奈良博の正面奈良博の正面
2018年(平成30年)

◆2月20日(火) 京都国立博物館へ行く

 略して「京博」。今行なわれている「豪商の蔵の中」展を見にいきました。江戸時代の大阪や京都の豪商たちが、どんな暮らしをしたか。

それを蔵の中のお宝を見ることで考察してみようという企画展です。とても面白い展示で、興味深くみることができました。

 京博のイメージキャラクターを「とらリン」といいます。本名「虎形琳ノ丞」といいます。

モチーフは尾形光琳の描いた「竹虎図」のユーモアのある虎の絵です。展示館の入り口で来場者に愛きょうを振りまいていました。
京博の本館(現在は使われていない)京博の本館(現在は使われていない)
とらリン登場とらリン登場
2018年(平成30年)

◆2月17~18日 修業僧の加行前研修

 この宗派の正式な僧侶になるための、2週間泊まり込みでの修業を「法脈相承」といいます。

3月25日から始まるのですが、その前に予行演習として一泊二日の研修を行ないました。今年の受者は8名。そのうち3名が女性です。

 監督や講師の指導を受けて、本番そのものの疑似体験をします。そして、いよいよ彼岸明けから厳しい修業に入るのです。
朝4時、水をかぶる水行の練習朝4時、水をかぶる水行の練習
丁寧に注意を受ける丁寧に注意を受ける
2018年(平成30年)

◆2月15日(木) 園児たちの「涅槃会」

 2月15日は釈尊が80歳で亡くなられた日。これを「涅槃会」といいます。

永観堂幼稚園の園児たちが、本坊の大広間に集まって、床の間に掛けられた「涅槃図」に手をあわせ、みんなで「涅槃会の歌」をうたってくれました。

わたしは紙芝居の「涅槃会」を、プロジェクターで大型のスクリーンに映写してお話ししました。

お釈迦さまもきっと、お喜びのことと思います。
手を合わせ涅槃図を拝む園児たち手を合わせ涅槃図を拝む園児たち
スクリーンで涅槃会の紙芝居スクリーンで涅槃会の紙芝居
2018年(平成30年)

◆2月1日(木) 永観堂幼稚園でのお話し会

 今月のお話は、パネルシアター「ブレーメンの音楽隊」。

虐待された飼い主から逃げ出した四匹の動物達が、旅の道中で一緒になり、悪者をやっつけるというお話し。

園児達もよく知っていて、いかにも楽しげに聞いてくれました。力の弱いものでも、協力すると大きなことができる、というお話しです。

 園児達の笑顔を見ると、こちらもこころ豊かになるのです。
ブレーメンの音楽隊のお話しブレーメンの音楽隊のお話し
お話しの前の手遊びお話しの前の手遊び
2018年(平成30年)

◆1月30日(火) 全日本佛教会・新年懇話会に出席

 平成28年4月1日付けで「全日本仏教会」の副会長に就任して以来、2年が経過。

東京タワー近くのホテルで新年懇話会が午後5時より開催され、上野の博物館からタクシーで移動し、これに出席しました。

日本で最大の仏教の組織であり、すべての宗門が加盟しています。500人を越える参加者で、盛大に開催されました。

 すでに次期役員も決まっていて、開会式には新旧の役員が壇上に並び、会長や来賓の挨拶のあと、乾杯の発声を行ないました。

「仏教徒として人生の三感王を目指しましょう」と呼びかけ、ました。感恩・感動・感謝。このメッセージが多くの方に共感され、賛辞をいただきました。

 3月末日までの残りの任期を、つつがなく果たしたいものです。
控室での新旧役員控室での新旧役員
壇上の新旧役員壇上の新旧役員
500人の参加者500人の参加者
乾杯の挨拶乾杯の挨拶
2018年(平成30年)

◆1月30日(火) 東京国立博物館へ

 全日本佛教会の行事が東京で行われるので、早めに東京に着き上野の国立博物館にいきました。

現在「仁和寺と御室派のみほとけ」展を開催中で、これを是非見たかったのです。

仁和寺所蔵の寺宝だけでなく、御室派の寺院が所蔵する仏像なども多数出品され、充分に見ごたえのある内容でした。

特に仁和寺の観音堂の内部を、柱もかべの壁画も再現され、実際に安置されている33体の仏像が並んだ姿は壮観でした。
観音堂の再現展示観音堂の再現展示
上野の国立東京博物館上野の国立東京博物館
2018年(平成30年)

◆1月27日(土) 奈良若草山の山焼き

  山焼きのすみたる月のまどかなる   岸 風三楼

 以前は1月15日に行なわれていた「若草山の山焼き」は、最近は1月の最終土曜に開催されます。

冬の夜空を焦がす山焼き。6時15分に花火が上がり、奈良の夜空を華やかに彩ります。

6時30分に点火され、約時間で若草山の枯れ草を焼き尽くします。今年は風もなく、綺麗な山焼きでした。
若草山の山焼き若草山の山焼き
若草山の山焼き若草山の山焼き
2018年(平成30年)

◆1月25日(木) 永観堂の雪景色

 朝、目覚めたら境内は雪一面の銀世界です。

雪国に方には申し訳ないが、5センチほど降り積もった雪は、神秘的であさの光に輝いています。

昼前にはすべて解けてしまいましたが、この儚さがあるからこそ美しいと感じるのでしょうね。
御影堂の雪景色御影堂の雪景色
双子地蔵さんも雪化粧双子地蔵さんも雪化粧
2018年(平成30年)

◆1月21日(日) 近江神宮に参拝

 近江神宮は天智天皇を祭神とするお宮さんです。

天智天皇は「漏刻」という日本で最初の水時計を作った方ですが、百人一首の最初の「秋の田の」の歌でも知られていて、毎年1月に百人一首大会が開かれる神社でもあります。

 この神社に鈴木靖將さんという日本画家が、「大津京ものがたり」という絵を奉納されたと聞き、これを見せてもらいました。

ほのぼのとした明るい絵に、しばし見入りました。
近江神宮の朱の総門近江神宮の朱の総門
「大津京物語」のポスター「大津京物語」のポスター
2018年(平成30年)

◆1月16~17日 布教講究所の講義

 宗門の布教師を養成するための研修会です。今回の特別講師に、聖護院門跡の宮城泰年猊下にお出ましいただきました。

修験道は、役小角(えんのおずぬ)を祖と仰ぐ日本仏教の一派ですが、大峰入りという自然と一体になる厳しい修業で知られています。

 宮城猊下は、私が永観堂に住職して最初にお会いした管長さんで、大学の先輩でもあり、大変親しくご指導いただいております。

修験道についての教えや作法など、細かく講義していただき、受講生も真剣聞き入っいました。ご縁の有難さを感じました。
説教の作法の実演説教の作法の実演
聖護院の宮城猊下聖護院の宮城猊下
2018年(平成30年)

◆1月15日(月) 大般若転読

 毎年1月15日は「大般若会」を勤めます。釈尊の説かれたお経の中でも、「般若経」は600巻ある最も長い経典です。

このお経を12人の僧侶が一人50巻ずつ読み上げるのですが、表題だけを読み、経本を上から下へ滝のようにハラハラと流します。これを転読といいます。

その時に起こる風に触れるだけでも「罪障消滅」の御利益があるといわれています。

 冷え込みのキツイ朝でしたが、多くの参詣の方がありました。世界平和を祈願いたしました。
大般若会大般若会
大般若会大般若会
2018年(平成30年)

◆1月12日(金) 幼稚園で「新年のお話し会」

 今年最初のおはなしは、パネルシアターで「笠地蔵」。

正月にふさわしい、のどかな民話です。

茂作さん、お梅さんの夫婦のように、優しい人に育ってほしいですね。
手遊びに熱中手遊びに熱中
今年最初のお話し会今年最初のお話し会
2018年(平成30年)

◆1月5日(金) 御用始め

 三が日が穏やかに過ぎ、4日夜に本山に戻りました。

本日は御用始め。宗務所の役職員が白雲居に挨拶に来られました。平成30年の幕開けです。

毎年、「年頭の言葉」を宗門の内外の有縁の方々に発表するのですが、今年は「三感王を目指そう」をキーワードとしました。

恩を感じる「感恩」そして「感謝」「感動」。この心を忘れずに、この一年を有意義に過ごしたいものです。
本山宗務所の役職員一同本山宗務所の役職員一同
2017年(平成29年)

◆12月31日(日) 除夜会、そして修正会

 大掃除を終えて新年の準備をし、夜11時30分。

阿弥陀堂で除夜のお勤めをして、鐘楼に移動し、釣鐘を前にして般若心経を唱え、最初の鐘を撞きます。多くの方がお参りにきておられます。

御影堂に移動し、年明けの修正会のお勤めをします。終わると午前零時過ぎ。平成30年の幕開けです。

「去年今年(こぞことし)貫く棒の如きもの」。高浜虚子の句です。棒の片方には過去が、もう一つの先には未来があります。

希望と言う名の一本の棒をかついで、今年は愛に満ちた一年でありますように。
どうか本年もよろしく。
本堂で新年の法要「修正会」本堂で新年の法要「修正会」
除夜の鐘を前に経を唱える除夜の鐘を前に経を唱える
2017年(平成29年)

◆12月22日(金) 再び・奈良へ

 所用あって奈良に行きました。今年はご縁が深いのか、何度か奈良を訪れています。

吉田寺といってもピンとこないかもしれませんね。ぽっくり往生を願うと叶う、というので有名になりました。

浄土宗のお寺で、本堂には百ほどの木魚が並べてありました。寝た切りにならず、ぽっくり往きたい、という人々が木魚を叩いてお念仏を唱えるのです。

 その帰りに法起寺に立ち寄りました。

三重の塔が日本一大きい、というお寺で前から横を通るたびに気になっていたのですが、実際に塔の前に立つと姿の美しさに感動します。

奈良の奥深さを感じる、小さな旅でした。
法起寺の三重の塔法起寺の三重の塔
吉田寺の多宝塔吉田寺の多宝塔
2017年(平成29年)

◆12月12日(火) 京の顔見せ興行

 京都の一年を締めくくる年中行事「顔見世興行」を見に行きました。

例年は南座で行なわれるのですが、耐震工事中のため、会場がロームシアター京都になりました。

 昼の部の出し物は「寿曽我対面」「義経千本桜」「二人碗久」の三本。

今年は中村橋之助さんの「八代目中村芝翫」襲名披露も兼ねていて、華やかな舞台を満喫しました。
会場のロームシアター京都会場のロームシアター京都
2017年(平成29年)

◆12月8日(金) 大津市仏教会の「成道会法要」に出講

 大津市仏教会では、釈尊の成道会法要を開催されて50回になるので、その記念大会に講演の依頼がありました。

450人定員の淡海ホールは、満席の盛況で、予備席が急遽準備されるほどでした。

 音楽法要のあと、三井寺の声明が披露され、その後60分「二度とない人生だから」の題で講演しました。

熱心にメモをとる聴衆もあり、良いご縁に会わせていただき有難いことでした。
ステージで音楽法要ステージで音楽法要
満員の聴衆に講演満員の聴衆に講演
2017年(平成29年)

◆12月8日(金) 成道会二題

 12月8日は釈尊が35歳の時、菩提樹の下で悟りを開かれ、仏陀となられた日で、「成道会」といいます

永観堂幼稚園の園児全員が、本坊の広間に来てくれて、「おしゃかさま」の紙芝居を見てもらいました。

その後で、お釈迦さまを讃える歌を大きな声で歌って、成道会をお祝いしました。
大きな声で「お釈迦様を讃える歌」を歌う大きな声で「お釈迦様を讃える歌」を歌う
お釈迦様の紙芝居を見るお釈迦様の紙芝居を見る
2017年(平成29年)

◆12月5日(火) 法話の会から永観堂参拝

 大覚寺で毎月開催している「法話の会」の会員が、バスで永観堂を参拝しました。

紅葉の盛りは過ぎていましたが、なごりの紅葉を楽しみ、御影堂で参拝して、午後は貴船で昼食。

鞍馬寺に参拝して帰途につきました。
大覚寺の法話の会のメンバー大覚寺の法話の会のメンバー
2017年(平成29年)

◆12月1日(金) 学生時代のミニ同窓会・奈良へ

 大学時代に 、京都の御寺で日曜学校で共に活動した仲間が、年に一度集まってミニ同窓会をします。

今回は京都在住の横倉美雪さんが幹事となり、奈良に集まりました。その数17名。夕食を共にし、懇親会では学生時代の思い出話に花を咲かせました。

 この日、朝から貸切バスで奈良の聖林寺・談山神社・安倍の文殊院を歴訪。

紅葉の季節は過ぎていましたが、古い歴史と由緒を持つ古刹巡りは実に有意義でありました。

 来年又会おう、と約束して名残を惜しみつつ別れたのです。
安倍の文殊院安倍の文殊院
談山神社談山神社
2017年(平成29年)

◆11月29日(水) 夜ライトアップされた紅葉

 京都の数ある紅葉の名所の中でも、永観堂が随一であると評価されています。

夜のライトアップされた紅葉は、一段と美しさを増します。

多くの拝観客から絶賛され、毎日のようにテレビでも紹介され、そのお陰もあって、5時半からの夜の拝観の1時間以上前から門前に長蛇の列ができます。
ライトアップされた紅葉ライトアップされた紅葉
ライトアップされた紅葉ライトアップされた紅葉
ライトアップされた紅葉ライトアップされた紅葉
ライトアップされた紅葉ライトアップされた紅葉
2017年(平成29年)

◆11月26日(日) 千客万来

 この紅葉の季節に、永観堂の拝観だけでなく、私に面会を求めて来てくださる方が大勢いらっしいます。

長岡京の光明寺管長・堀本猊下をはじめ、高校の後輩グループ、学生時代の仲間、従兄弟たち、小学校の校長と先生方、ソロプチミストのグループなどなど、実に多くの方々が来訪されました。

時間が許せばなるべく法話を聞いていただきます。

 写真の和服のグループは「ほおずきの会」といい、毎年この時季に訪れて近くの料理屋に招待して下さるのです。こういう御客様も嬉しいですね。
中門からの景色中門からの景色
ほおずきの会ほおずきの会
2017年(平成29年)

◆11月23日(木) 最高の紅葉日和

 6日から始まった永観堂の特別拝観は、初日からきれいな紅葉で、天候にも恵まれこの日は最高の拝観者数となりました。

「もみじの永観堂」の看板に偽りなく、「やっぱり、ここに来てよかったなあ」という声を多くの人から聞きました。

なにより嬉しい言葉ですね。夜のライトアップも絶好調です。
永観堂の紅葉永観堂の紅葉
永観堂の紅葉永観堂の紅葉
永観堂の紅葉永観堂の紅葉
永観堂の紅葉永観堂の紅葉
2017年(平成29年)

◆11月22日(水) 幼稚園で「お話し会」

 今月は紙芝居「龍のなみだ」。

暴れ者でみんなから嫌われていた龍が、お釈迦様のお慈悲で懺悔して天の守り神になる、という話です。

年少組の園児も、熱心に最後まで聞いてくれました。
紙芝居の前のゲーム紙芝居の前のゲーム
この純真な瞳が美しいこの純真な瞳が美しい
2017年(平成29年)

◆11月20~24日 青年僧の法話・本番

 五月からこの時のために練習してきた青年僧の本堂での法話が、いよいよ本番を迎えました。五日間、午前と午後の2回、参詣者に法話をするのです。

 兄弟漫才法話、落語法話、手品法話、沖縄三線法話など、工夫を凝らした法話から本格法話まで、緊張しながらの話を熱心に聴いて下さる参拝の方々。

時に拍手をもらいながら、今年で6度めの法話会は、大きな成果をもたらしてくれたようで、まずは一安心しているのです。
熱心な聴衆熱心な聴衆
ユニークな兄弟漫才法話ユニークな兄弟漫才法話
2017年(平成29年)

◆11月18日(土) 大覚寺の十夜会

 浄土宗では一年の納めの行事が、十夜会です。無量寿経に「十日十夜にわたって念仏を唱えることは、最高の善である」という教えが本になっています。

以前は十日間勤められていたのです。今では一日の昼一座だけになりました。

 この日も秋に獲れた新米をお供えして、170人の参詣者とともに厳粛にお勤めをしました。

十夜に備えて廊下に赤い絨毯を敷き詰めました。本堂の雰囲気が抜群に明るく、厳粛になりました。

 法要のあと、百田元子さんと孫の涼乃が、新しく作られた「思いやりの町網干」を参詣の方々とともに合唱しました。

バラエティーに富んだ十夜の法要になりました。
十夜の法要十夜の法要
新しく敷き詰めた赤い絨毯新しく敷き詰めた赤い絨毯
参詣の方々と共に読経参詣の方々と共に読経
百田さんと涼乃と参詣者の合唱百田さんと涼乃と参詣者の合唱
2017年(平成29年)

◆11月13日(月) 鞍馬寺に参詣

 源義経が牛若丸と呼ばれていたころに修行をしたのが鞍馬山です。

来月5日に大覚寺の法話の会から参詣するので、下見を兼ねてひと足先にお参りしました。

 ケーブルで多宝塔まで上がり、そこから徒歩で山路を10分ほど歩けば本堂に到着。

本尊の尊天にお参りし、すがすがしく安らかな思いで下山いたしました。
本殿金堂本殿金堂
山門山門
2017年(平成29年)

◆11月10~12日 小野市・来迎寺で五重相伝

 兵庫県小野市の来迎寺さんで、30年ぶりに五重相伝会を厳修され、導師と勧戒師の二役を勤めました。

浄土宗西山派のお念仏の教えを、五項目に分けて伝える重要な法要です。

187人の受者の方々は、三日間、みっちりと私の説法を聞き、剃度式で仏弟子となり、感動の正伝法の儀式を経て、念仏の菩薩となられたのです。
三日間で9席の説法を熱心に聴聞三日間で9席の説法を熱心に聴聞
来迎寺の山門来迎寺の山門
クライマックスの面相十念クライマックスの面相十念
剃度式で御剃刀を受ける剃度式で御剃刀を受ける
2017年(平成29年)

◆11月9日(木) 派祖証空上人の降誕会

11月9日(木)   浄土宗西山派の派祖・善慧房証空上人のお誕生を祝う「降誕会」の法要を宗派を挙げてお勤めしました。

永観堂幼稚園の年長組の園児たちもおまいりし、「生きて身を蓮の上に宿さずば念仏申す甲斐やなからん」という派祖のお歌を、園児には難しい歌なのに、大きな声でしっかり歌ってくれました。

派祖上人もきっとお喜びであろうと思います。
降誕会の法要降誕会の法要
園児たちもお参り園児たちもお参り
2017年(平成29年)

◆11月2日(木) 新婚さん、いらっしゃい!

 大変親しくしている京都・恵光寺住職、岸野亮淳師の法嗣・眞我くんがこのたび結婚され、夫婦同伴で挨拶に来てくださいました。

明るく聡明なお嫁さんで、良い寺庭婦人となられることと思いました。おめでとう!
岸野亮淳師と新婚夫婦岸野亮淳師と新婚夫婦
2017年(平成29年)

◆11月1日(水) 法隆寺と正倉院展

 午後、車を走らせて斑鳩の里・法隆寺を訪問。夢殿の救世観音さまにお参りしました。

お隣の中宮寺の菩薩思惟像にもお参りし、奈良市内へ戻り、奈良博物館で開催中の正倉院展を鑑賞。

夕暮の5時ころだったので、行列を並ぶことなく、スムーズに入館でき、ゆっくりと正倉院の秘宝を鑑賞することができました。
国立奈良博物館国立奈良博物館
救世観音救世観音
夢殿夢殿
中宮寺中宮寺
2017年(平成29年)

◆10月31日(火) 妙法院杉谷門跡の晋山式に出席

 天台宗には総本山延暦寺に次ぐ格式を持つ「五箇室門跡」があります。

その一つである妙法院さんで杉谷義巡上人の門主継承儀式である「晋山式」が執り行われ、ご案内をいただいて出席しました。

 新しく妙法院門跡となられた杉谷上人は、東京のご出身で75歳。

天台宗の宗務総長や比叡山宗教サミットの事務局長を勤められたほか、世界宗教者平和会議の日本委員会事務総長を長年勤めておられ、世界の宗教者と平和について活動されておられます。

その為に多くの宗門の門主、各界の代表者など多くの来賓が出席されました。

 国際的な活躍をされる杉谷新門跡に絶大な期待をこめて出席させていただいたのです。
各宗派の門主方と乾杯!各宗派の門主方と乾杯!
妙法院門跡となられた杉谷義純上人妙法院門跡となられた杉谷義純上人
2017年(平成29年)

◆10月27~29日 東山区の正法寺で五重会

 今熊野の正法寺さんで38年ぶりに五重相伝を開催され、伝燈師として出講しました。

今熊野は私が学生時代に5年間下宿して過ごした町です。懐かしい気分で法要を勤めました。

3年がかりで準備をすすめ、住職ご夫婦と6年生・2年生の子供たち、家族一心となって三日間の大法会を勤められました。

良いご縁をいただいたことを感謝しています。
正伝法の始まり正伝法の始まり
受者に御剃刀を授ける受者に御剃刀を授ける
2017年(平成29年)

◆10月16日(月) 奈良・興福寺で阿修羅像に会う

 思い立って奈良へでかけました。京都から近鉄特急なら35分で奈良に着きます。

 興福寺さんの仮講堂で阿修羅像と対面。詳しくは今月の法話をご覧ください。

帰りに立ち寄った般若寺は、境内一面コスモスの満開。秋を楽しみました。
猿沢の池と興福寺の塔猿沢の池と興福寺の塔
般若寺のコスモスと十三重の塔般若寺のコスモスと十三重の塔
2017年(平成29年)

◆10月14~15日 東北を旅する

 東北にはめったに来れない良い機会なので、北林内執事がレンタカーを借りてきて、大会の終了後、福島をドライブしました。

 野口英世博士の生家と記念館、会津若松の鶴ケ城、白虎隊が自刃した飯盛山、そして喜多方まで足を伸ばしてラーメンで昼食。

美しい湖沼が点在する裏磐梯をドライブ。紅葉のすすむ五色沼など見どころ満載の一泊二日の車の旅でした。

 夕がた4時半に郡山駅から東北新幹線に乗り、夜8時半に京都着。有意義な三日間でした。
会津若松鶴ヶ城会津若松鶴ヶ城
野口英世の生家野口英世の生家
2017年(平成29年)

◆10月14日(土) 福島に全国から仏教徒集う

 大会第二日の14日は、第44回全日本仏教徒会議が開催されました。会場は東日本大震災の最大の避難所となった「ビッグパレット・ふくしま」。

前日は主に僧侶だけの大会でしたが、この日は檀信徒も交えて全国各地から3000人近い仏教徒が集まりました。

 三春滝桜の写真が大きく正面に掲げられ、第一部は東日本大震災23回忌・阪神淡路大震災23回忌・熊本震災の犠牲者の追悼と被災地の復興を祈る法要が厳修されました。

法要後、歌手の加藤登紀子さんの「お話と歌」に聴き入りました。

命の尊さを考える上でも、福島での今回の仏教徒大会に参加できたことを誠にありがたく感じました。
震災の復興を祈念する法要震災の復興を祈念する法要
3000人近い参加者3000人近い参加者
2017年(平成29年)

◆10月13日(金) 全日本佛教会・福島大会に出席

 日本で最大の仏教会である全日本佛教会の創立60周年記念大会が、福島県の郡山で開催され、副会長として参加しました。

式典の冒頭に開会宣言の挨拶をする役目を無事に果たして、懇親会では全国から参集された仏教教団のトップの方々と歓談する機会があり、大いに盛り上がりました。

 3年に1度開催される大会に、永観堂管長の任期期間中に副会長として出席できたことを誇りに思うとともに、大役を果たせたことを嬉しく思いました。
法要中の仏教会役員法要中の仏教会役員
全日本佛教会の会長と副会長全日本佛教会の会長と副会長
冒頭の開会宣言の挨拶冒頭の開会宣言の挨拶
500人の主席者で開会の法要500人の主席者で開会の法要
2017年(平成29年)

◆10月12日(木) 金子みすずの会

 京都四条大宮の休務寺さんで毎月「みすずの会」が開催されます。

今月は金子みすずを世に出された詩人の矢崎節夫さんと、童話作家のあまんきみこさんの対談があるという案内をいただいて、はじめて参加しました。

この日、あまんさんは代表作の「ちいちゃんのかげおくり」の絵本を朗読されました。戦争の陰で小さな命をとじた一人の少女の物語です。

心のこもった、やさしさにあふれた朗読に涙がこぼれました。
矢崎節夫さん・あまんきみこさん矢崎節夫さん・あまんきみこさん
休務寺の本堂で休務寺の本堂で
2017年(平成29年)

◆10月6日(金) フルートとバイオリンの二重奏

 孔雀の間の池に面した廊下で、美女お二人によるフルートとバイオリンの二重奏の演奏がありました。

テレビの撮影のための演奏ですが、秋にちなんだ二つの曲を、曲にふさわしい場所でうっとりと聞くことができました。

たまにこういうことがあると、本山暮らしも楽しいのですがね。
池に面した廊下で演奏池に面した廊下で演奏
テレビ用の撮影テレビ用の撮影
2017年(平成29年)

◆10月4日(水) 十五夜お月さん

 今年の十五夜は永観堂の境内で見ました。8時頃、東山の上に登ってきた満月は、冴え冴えと澄んで輝いていました。

名月や池をめぐりて夜もすがら、という具合にはいかず、池を一周すると雲に隠れてしまいました。1時間ほどの御月見を楽しみました。
多宝塔と満月多宝塔と満月
常夜燈と満月常夜燈と満月
2017年(平成29年)

◆9月23日(土) 秋彼岸の中日

 台風が去って、一気に秋が近づいてきたようです。まことに「暑さ寒さも彼岸まで」ですね。

中日なので、6時からの朝の勤行に続いて阿弥陀堂の上にある「歴代法主の供養塔」と「納骨堂」にお参りしました。

早朝だというのに、もう何人もの方がお墓まいりに来ておられました。

「お墓にお参りすると気分が爽やかになり、落ち着きますから」とおっしゃいました。それも墓参りの功徳かもしれませんね。

 香煙に心を残し墓参り  高浜虚子
納骨堂に詣でる納骨堂に詣でる
永観堂歴代法主供養塔に読経永観堂歴代法主供養塔に読経
2017年(平成29年)

◆9月13日(水) 青年僧の法話研鑽会

 秋の紅葉シーズン。拝観に来られた方々に法話を聞いていただくという企画で、その実演指導を引き受けて5年目になります。

 今年の法話研鑽会は、今月で4回目。さすがに、話の中身が整理され、引き締まってきました。

「寺宝展青年僧法話」は11月20~24日まで、五日間実施されます。是非お立ち寄りください。
話し方の指導話し方の指導
本堂で実演練習本堂で実演練習
2017年(平成29年)

◆9月12日(火) 三山重役会

 浄土宗西山派の三本山の管長と部長クラスの重役会が、さる会場で開催されました。

誓願寺の井口猊下は御欠席でしたが、光明寺の堀本猊下と同席し、年に一度の懇親会を有意義に過ごさせていただきました。
最初に挨拶を最初に挨拶を
三山の重役会三山の重役会
2017年(平成29年)

◆9月9日(土) 金閣寺の音舞台

 京都仏教会は毎年、奈良または京都の寺院を会場に「東洋と西洋の出会いの場」をテーマに音楽の演奏会が開かれます。

今年は第30回の記念大会として、金閣寺で開催されました。

境内の鏡湖池の中に舞台と客席が作られ、ステージと金閣が鏡のような池に映るという斬新な照明のなかで、幽玄そのものの芸術が繰り広げられました。

 人間国宝・井上八千代さんの京舞にはじまり、サラ・オレインと俳優市村正親さんの歌、世界的なヴァイオリニスト・ギドン=クレーメルの演奏。など、最高のコンサートでした。

 今年もこの音舞台に参加出来たことを嬉しく思っています。
ライトアップされた金閣ライトアップされた金閣
食事の席で挨拶される有馬猊下食事の席で挨拶される有馬猊下
2017年(平成29年)

◆9月8日(金) 幼稚園の「放生会」

 魚や小鳥を放してやり、生き物の命を大切に、無駄な殺生をしないことを願う仏教行事を「放生会」といいます。

永観堂幼稚園では、毎年9月のはじめに境内の放生池で行ないます。亡くなっていった生き物達の供養の法要のあと、園児の代表が50匹ほどの鯉を池に放ちます。

魚だけでなく、虫にも花にも小さな生き物にも命があることをお話ししました。
鯉を代表者が池に放つ鯉を代表者が池に放つ
死んだ生き物の供養の法要死んだ生き物の供養の法要
2017年(平成29年)

◆9月5日(火) 幼稚園でのお話し会

 今月はパネルシアター「かきの木マン」。

悪者グーリーを正義の味方かきの木マンが「しぶしぶ光線」でやっつけるというお話しです。

園児達の真剣な表情を見ると、こちらも勇気づけられるのです。
真剣な表情の園児たち真剣な表情の園児たち
パネルシアター「かきの木マン」パネルシアター「かきの木マン」
2017年(平成29年)

◆9月2日(土) お経と法話の会

 いつもは第2土曜に行なう「法話の会」ですが、9月・10月・11月の3回は私の公務の都合で第1土曜に変更しました。

急な変更だったので、参加者が少し減ったのは仕方がありません。

 今回は青年僧も都合がつかず、私が「良寛さんの歌」についてお話ししました。

老いの衰えをを歎く歌は、私も当時の良寛さんの年齢を越えましたので、とても共感できます。

それでも村のこどもたちと遊ぶ喜びの歌には、良寛さんの少年のような感性の瑞々しさが感じられます。

 なお、12月5日には法話の会から本山の永観堂と鞍馬寺・貴舟の名残のもみじを訪ねるバス旅行を行ないます。これも楽しみです。
参加者参加者
良寛さんの歌について良寛さんの歌について
2017年(平成29年)

◆8月28日(月) 彦根城を訪問

 NHKのテレビドラマ「直虎」に刺激され、井伊家の居城「彦根城」を訪問しました。

大手門をくぐると「ひこにゃん」が出迎えてくれました。国宝の天守閣に登ると、琵琶湖が見渡せます。

苔むした城壁も風情があり、堀端にある庭園「玄宮園」も静かで良く整備されていて、池に映る天守閣が美しく思えました。
玄宮園の池に映る天守閣玄宮園の池に映る天守閣
国宝彦根城天守閣国宝彦根城天守閣
2017年(平成29年)

◆8月27日(日) 岡山に出講

 吉岡奨学会については、今年も5月に一度、東京で開催されて出講しています。

母子家庭の高校生で、向学心に燃えていても経済的な理由で進学できない生徒に奨学金を交付する会です。

 今回は岡山で山陽・山陰・四国地域の奨学生と母親を対象の講演会です。

交付された奨学金は変換する必要はなく、その代わり、世の中の役に立つ仕事に就いてほしい、というのが創業者の願いなのです。

従って、卒業した者はお医者・弁護士や看護師などの職業についています。学問や仕事に情熱を燃やしている彼らから、元気をもらいました。
「三感王になれ」「三感王になれ」
熱心に聴講熱心に聴講
2017年(平成29年)

◆8月21日(月) 宗学院始まる

 この宗派の正式な教育機関を「宗学院」といいます。

8月19日から9月5日までの19日間、仏教の教えや法式から勤行、日常の起居動作まで全員宿泊で僧侶の基礎をみっちり仕込まれます。

これを3年続けて受講し、試験に合格すれば晴れて正式な僧侶と認定されるのです。

私は3年生に5時間の講義をします。4人だけですがみんなまじめに取り組んでいて、好感がもてます。

きっと立派な僧侶に成長することと期待しているのです。
3年生4名3年生4名
授業風景授業風景
2017年(平成29年)

◆8月16日(水) 大文字の送り火

 昨年は大変な雨の中の点火でしたが、今年は晴れの夏空に、午後8時、如意が嶽に「大」の文字が点火されました。

毎年、銀閣寺の交差点の東から見上げます。お盆に戻られた「お精霊さん」が、またお浄土へ帰っていかれるのです。

ですから、どんなに天気が荒れても決して中止や延期されることはないのです。

 京都の夏が静かに過ぎていくようです。
東山・如意が嶽の大文字東山・如意が嶽の大文字
銀閣寺東から見る「大」銀閣寺東から見る「大」
2017年(平成29年)

◆8月6日(日) 檀王法輪寺さんで「京都平和の集い」

 広島に原爆が投下された8月6日、毎年檀王さんでは京都宗教者平和協議会が主催され、「京都平和のつどい」が開催されています。

住職の信ケ原雅文師より法話の依頼があり、朝8時にお参りしました。原爆投下の午前8時15分に鐘がなり、僧俗全員で黙とう。

平和を祈る法要のあと、約1時間、戦争の悲惨さと命の尊さについてお話しさせていただきました。

 戦後72年。核のない平和な世界の到来を皆さんと共に祈りました。
本堂で原爆犠牲者の冥福を祈る本堂で原爆犠牲者の冥福を祈る
参列者への法話参列者への法話
2017年(平成29年)

◆8月4日(金) 世界宗教サミットの懇親会

 会場を比叡山から大津プリンスホテルに移し、懇親会が開かれました。世界の宗教者がこれだけ多く日本に集まる機会は、めったにないことです。

同席した神社本庁の田中会長さんや、カンボジアの仏教会会長とも懇親を深め、有意義な時間を過ごしました。

 これだけの大規模な大会を準備された天台宗の関係者に敬意を表します。
カンボジアの仏教会長とカンボジアの仏教会長と
ホテルでの懇親会ホテルでの懇親会
2017年(平成29年)

◆8月4日(金) 比叡山宗教サミット30周年

 この世界的な宗教指導者の集いは、30年前に当時のローマ教皇がイタリアのアッシジに世界の宗教者を招集し、平和の祈りを捧げたのが始まりです。

その時日本代表で参加されたのが山田恵諦天台座主でした。この精神を受け継いで日本でも翌年、比叡山で開催され、以来今年が30周年になるのです。

 私は平成22年に管長就任以来、毎年欠かさず出席しています。各宗教の代表者が平和へのメッセージを読み上げられ、全員で黙祷いたしました。

最後に立正佼成会の庭野会長が「比叡山メッセージ」を読み上げられ、二日間の宗教サミットが終了しました。
比叡山宗教サミット比叡山宗教サミット
比叡山宗教サミット比叡山宗教サミット
2017年(平成29年)

◆8月3日(木) 将軍塚の青龍殿で「鎮魂の祈り」

 3日の夜は会場を東山の将軍塚にある青龍殿の大舞台で、戦争による犠牲者のための「鎮魂の祈り」が捧げられました。

仏教の天台声明、キリスト教のグレゴリオ聖歌、イスラム教のクルアーン。

世界三大宗教の祈りの形は違っても、戦争の犠牲者を悼む祈りと平和を願う心は同じです。
鎮魂の祈りを捧げる鎮魂の祈りを捧げる
300名の参加者のキャンドルサービス300名の参加者のキャンドルサービス
2017年(平成29年)

◆8月3日(木) 世界宗教者平和の祈りの集い

 比叡山での宗教サミット30年記念の「世界宗教者平和の祈りの集い」が3日、4日と二日間に亘って開催され、これに参加しました。

3日は京都国立会議場でキリスト教やユダヤ教、イスラム教、仏教、神道、など20カ国の代表をふくむ2000人が集まり、「今こそ平和の為の協調を」をテーマにしてシンポジュウムが行なわれました。

ローマ教皇のメッセージが読み上げられ、元国連事務次長の明石康氏の記念講演がありました。

人類という家族が平和であるために、寛容と対話で相互理解を深めることが大事であり、仏教の「共生」の思想を共有することの必要性を確認しました。
明石康氏の講演明石康氏の講演
世界の宗教者代表が舞台に並ぶ世界の宗教者代表が舞台に並ぶ
2017年(平成29年)

◆8月3日(木) 緑陰法話三日目

 天気に恵まれ三日間とも朝曇りで、最終日は230人の来聴者がありました。三日間合計すると述べ600人近い方が来られたことになります。

私の学生時代の先輩や友人、親戚知人も足を運んで下さり、中には岡山や三重・滋賀・奈良などからも来ていただいたようです。

三日間連続で来られた方も多く有り、大汗をかいた甲斐があります。今年も無事勤めることができました。

来てくださった方々、世話をいただいた宗門の関係者の皆さん、ありがとうございました。
テントの会場は満席テントの会場は満席
緑陰の中の法話会緑陰の中の法話会
2017年(平成29年)

◆8月1日(火) 永観堂の緑陰法話

 恒例の朝の法話会が今日から始まります。午前7時、会場には早朝にもかかわらず遠近各地から聴衆の方々が来られました。今朝の来聴者は165人。

 この時季、各宗本山では暁天講座が開かれますが、永観堂独自の特徴が二つあります。

一つは境内の池の側、楓の林の中が会場で、文字通り緑陰の中での法話会であること。もう一つは、講師を三日間とも管長が勤めること。

これは35年前に第85世の久我儼雄上人が始められてからの伝統なのです。

法話の後、管長揮号の色紙の抽選会があり、朝粥を食べていただきますが、これが楽しみだという方も多いのです。

 今年の私のテーマは「仏教の生活ー六波羅密に学ぶ」。釈尊の説かれた六つの実践についてお話しします。
池の横の林の中が会場池の横の林の中が会場
管長が大汗をかく三日間管長が大汗をかく三日間
2017年(平成29年)

◆7月25日(火) 青年僧の法話研鑽会

 11月の紅葉の頃に、永観堂の本堂で参拝者の方々に法話を聞いて頂くようになって5年になります。

今年も20名の青年僧が参加して、練習を重ねています。一人20分ほどの法話ですが、練習を重ねるうちに話が磨かれてくるのです。

月1度の研鑽会ですが、本番めざして熱をおびてきました。
15~20分の法話を熱演15~20分の法話を熱演
仲間同士で講評を行なう仲間同士で講評を行なう
2017年(平成29年)

◆7月24日(月) 琵琶湖畔の花園

 琵琶湖の周辺に美しい花園があります。その一つが草津市の水生植物園。睡蓮や蓮の花を中心に、水辺の植物が色とりどりの花を開いています。

阿弥陀経に、極楽にはいろんな花が咲いていて、白い花は白い光を、青い花も赤い花も黄色い花もそれぞれがひかりを放っている、と説かれています。

極楽もかくや、と思わせるほど美し花園でした。

 もう一つは、びわ湖の東岸の函館山にある「ゆり園」。ロープウエイで15分程登った山上全体が「ゆりの園」なのです。

山を覆い尽くすほどの色とりどりの百合の花は、実に見事でした。眼下にびわ湖が広がり、眺めも抜群。「百合浄土」でした。
水辺の植物園水辺の植物園
白色白光、青色青光の蓮の花白色白光、青色青光の蓮の花
山全体が百合で埋め尽くされている山全体が百合で埋め尽くされている
百合浄土をゆっくり散策できる百合浄土をゆっくり散策できる
2017年(平成29年)

◆7月17日(月) 祇園祭りの山鉾巡行

 朝9時30分、四条烏丸を長刀鉾を先頭に出発した山と鉾は、河原町を北上し、御池通りを西へ向かいます。

晴れ渡った青空の京の町を、ゆっくりと山鉾が動く光景は、日本三大祭りの筆頭に挙げられるにふさわしい伝統行事です。

そして、本格的な夏に向かうのです。
都大路を行く鉾都大路を行く鉾
動く文化財・長刀鉾動く文化財・長刀鉾
2017年(平成29年)

◆7月16日(日) 祇園祭りの宵山

 京都に住む者として、祇園祭りを無視することはできません。コンコンチキチンの祇園囃子が聞きたくて、夜の四条通りへでかけました。

多くの人の波をかき分けながら、灯のともされた提灯に飾られた鉾の横にたたずんで、揃いの浴衣姿の町衆の奏でる祇園囃子の音色は、京の夏を見事に演出しています。
月鉾の提灯月鉾の提灯
宵山の月鉾宵山の月鉾
2017年(平成29年)

◆7月9日(日) 大原・三千院のアジサイ

 京都大原三千院のアジサイが満開、と聞いて早速でかけました。

 来迎の阿弥陀三尊にお参りし、アジサイ園を散策しました。

広大な庭園が紫陽花で埋め尽くされ、極楽浄土もかくありなん、と感じいりました。
木立の中の阿弥陀堂木立の中の阿弥陀堂
広大なアジサイ園広大なアジサイ園
2017年(平成29年)

◆7月8日(土) お経と法話の会

 10年ほど前に始めた法話の会も、100回を越えました。今回の青年僧の法話は、加古川市の安楽寺・北林陽禮師。

独特の語り口で、今取り組んでい茶道や華道の話から、念仏による心のバランスの大切さを説いてもらいました。
北林陽禮師の法話北林陽禮師の法話
中西管長の法話中西管長の法話
2017年(平成29年)

◆7月3日(月) 橿原市の今井町を訪ねる

 橿原市の中心部に今井町があります。

戦国時代に称念寺という浄土真宗の御寺の寺内町として発展した町で、国の重要建築物群保存地区に指定されていて、江戸時代の集落の家々がそのまま保存されています。

その中でも今西家住宅は代表的な建築物で、代々当主が名主を勤めた家柄です。さいわい、現在の当主夫人が家の中を詳しく説明していただきました。

江戸時代にタイムスリップしたような、素敵な時間を過ごしました。
重要文化財・今西家重要文化財・今西家
現当主の奥さまと現当主の奥さまと
2017年(平成29年)

◆7月3日(月) 橿原神宮に参拝

 奈良県に行くことがあり、橿原市の橿原神宮にお参りしました。わが国初代の神武天皇・皇后が祭神としてまつられています。

神武天皇が即位して昭和15年が紀元2600年にあたり、即位の日が2月11日なので、いまではこの日が建国記念日になっているのです。

私は昭和16年に生まれていますから、紀元2601年の誕生なのです。

 神社としての歴史は意外と新しく、明治23年(1890)に明治天皇によって創建されています。

広大な境内は静謐にみちていて、だれもいない社殿に一人お参りいたしました。
橿原神宮の入り口の鳥居橿原神宮の入り口の鳥居
神武天皇を祀る本殿神武天皇を祀る本殿
2017年(平成29年)

◆6月28日(水) 大覚寺の沙羅の花、満開

 本堂の前、観音堂の横に沙羅の樹があり、今年は例年になく花をたくさんつけました。

沙羅は、釈尊が80歳で涅槃に入られたのがさらの林であったと伝えられていて、仏教に縁の深い花なのです。

ただ、日本の沙羅といわれているのは、「夏つばき」という種類だといわれています。

いずれにしても、朝咲いて夜に散る一日花で、その儚さが日本人の感性にあっているのだと思います。
白く可憐な花白く可憐な花
散った花にも風情あり散った花にも風情あり
2017年(平成29年)

◆6月27日(火) 大覚寺「ゆかたまつり」②

 荒神祭の二日目は、自治会による「盆踊り」大会があります。

子供会から婦人会、青年会、盆踊り保存会、そして飛び入りの一般の人々が、櫓の上で歌う音頭にあわせて、身ぶり手ぶりよろしくおどります。

網干では「壇文音頭」といって、歌い手が一つの物語を、太鼓に合わせて延々と歌います。

姫路の伝説を歌った「姫路音頭」や、網干の名所を歌った「網干音頭」などがあります。

 姫路では一番早い「盆おどり」です。それぞれの団体が練習を重ねて、今夜の本番に揃いの浴衣姿で踊るのです。網干の夏の風物詩です。
荒神さんの盆踊り荒神さんの盆踊り
ゆかた姿もあでやかにゆかた姿もあでやかに
2017年(平成29年)

◆6月26日(月) 三宝荒神祭「網干ゆかたまつり」①

 三宝荒神は仏教とともにインドから渡来した神様です。仏法を守護し、民間では竈(かまど)の神として信仰されています。

大覚寺の荒神さんは、古くから網干の祖神として境内に祀られているのです。

 この荒神さんのお祭りが毎年6月26日から三日間、夜の行事としておこなわれます。境内の参道両側や、門前の道路に夜店が50店舗ほど並びます。

こどもたちにとっても、夜8時ころまで夜店でりんごあめや、たこ焼きを買い、金魚すくいをしてあそべるので、楽しみな行事なのです。
夜店と多くの参拝者夜店と多くの参拝者
夕暮れから人の波夕暮れから人の波
2017年(平成29年)

◆6月21日(水) 善峯寺に参拝

 洛西の善峯寺は西国観音霊場として知られ、いつも多くの参拝者があります。アジサイの寺としても有名で、花を訪ねてお参りしました。

 本尊十一面観音様にお参りして、お目当ての「アジサイ園」を巡りました。山や谷の斜面一帯に植えられた紫陽花は、ちょうど満開の見ごろを迎えていました。

日本古来のものあり、外来種あり。七変化といわれる花は、人を引き付ける不思議な魅力がありますね。
谷間から展望台を仰ぐ谷間から展望台を仰ぐ
本堂(観音堂)本堂(観音堂)
2017年(平成29年)

◆6月10日(土) 大覚寺の「お経と法話の会」

 今月の青年僧の担当は、加古川の長田寺住職・藤井眞元師。

病院勤務の薬剤師でもある藤井師は、専門の薬の話から「飼い犬は死ねば浄土に生まれるか」というユニークなテーマの話をされました。

 仏教には「山川草木悉皆成仏」という教えがあるので、犬と言えども佛縁にふれて浄土に生まれていくのです。
本堂とアジサイ本堂とアジサイ
青年部の藤井眞元師青年部の藤井眞元師
2017年(平成29年)

◆6月6日(火) 長岡京の光明寺さんに出講

 永観堂と同じ浄土宗西山派の本山・光明寺さんで「布教研修会」の講師の依頼があり、久しぶりに参上いたしました。

管長の堀本猊下に御挨拶し、布教師の方々に「私の布教法」と題して90分の講義をしましたが、皆さん大変熱心に聴講していただき、つい話に熱が入ってしまいました。

良い機会を与えていただいたことに感謝して会場を後にしました。
真剣な雰囲気の会場真剣な雰囲気の会場
講義に熱が入る講義に熱が入る
2017年(平成29年)

◆6月5日(月) 奈良の唐招提寺に参拝

 6月6日は鑑真和上の御命日です。この前後三日間、新宝蔵のなかのお厨子が開かれ、国宝の和上のお木像が公開されます。

 唐招提寺さんから御招待をいただき、喜んでお参りいたしました。

和上像を目の当たりにして、生きていますがごときお姿を拝し、心の現われる思いでありました。

「若葉しておん眼の雫ぬぐはばや」。芭蕉の句です。
八本の円柱が並ぶ金堂八本の円柱が並ぶ金堂
鑑真和上のお墓鑑真和上のお墓
2017年(平成29年)

◆6月1日(木) 平安神宮で薪能を見る

 恒例の第68回京都薪能を平安神宮へ見に行きました。今年のテーマは「神出鬼没、幽冥巡礼」。

どの演目も京都の名所旧跡が舞台となっていて、二人の狂言師がナビゲーションします。

演目は「加茂」(上賀茂神社)、田村{清水寺)、狂言「鞍馬参り」、「舎利」(泉湧寺)。

 日が沈むと篝火が燃え、幽玄の世界を存分に楽しむことができました。
(舎利)パンフレットの表紙(舎利)パンフレットの表紙
田村田村
2017年(平成29年)

◆6月1日(木) 夏安居はじまる

 釈尊の時代、雨の少ないインドでも雨季の頃は外へ出ての托鉢をやめて、精舎に籠って学習します。

雨が降ると虫などの生き物が道にもあらわれて、これを踏みつけると「不殺生戒」を犯すことになるため、外出をひかえて勉学に精進するのです。

これを「夏安居」と呼び、この風習が日本にも取り入れられました。


 仏教各宗派では、この時季、僧侶の勉学のための「夏安居」が行なわれます。永観堂では6月の1~2日の二日間実施されます。

涅槃衣という特殊な衣を身につけて、研究発表をするのです。私も初日のはじめに「一遍上人の念仏思想」と題して30分の発表を行ないました。

ベテラン僧から青年僧まで、緊張感のある中での発表を聞くのは実に有意義なことなのです。
熱心に聴講熱心に聴講
管長も研究発表管長も研究発表
2017年(平成29年)

◆5月31日(水) 大原三千院さんの御懺法講に参拝

 毎年5月31日に奉修される三千院さんの御懺法講にお招きいただき、今年も北林内侍と参拝しました。

後白河天皇が宮中で始められたこの法要が、明治になって廃仏棄釈によって廃止され、長らく途絶えていたのを、終戦後、三千院さんが独自で復活されたものです。

2時間半に及ぶ法要は、すべて魚山声明とよばれる音楽的なお経で、実に美しい法要なのです。

今年もお参りできたことを大変嬉しく思っています。
導師の堀澤門主上人導師の堀澤門主上人
会場の宸殿会場の宸殿
2017年(平成29年)

◆5月28日(日) 講演のため東京に出向

 古岡奨学会から3年ぶりに講演の依頼があり、東京へ出向しました。

古岡奨学会は学研の創業者である古岡秀人氏が創設された、母子家庭の高校生に奨学金を助成する団体です。

この日は関東で奨学金を受けている学生と、その母親が220人出席され、私の記念講演を実に熱心に聴講していただきました。

懇親会では何組もの親子から「いい話を!」と感謝をされました。嬉しいことです。

「将来、世の中の役に立つ人となるように」という創業者の願いは、確実に実践されているのです。
和やかな懇親会和やかな懇親会
熱のこもった講演会熱のこもった講演会
2017年(平成29年)

◆5月25日(木) 小泉純一郎氏講演会

 宗派の布教師の会が研修会の講師として元首相の小泉純一郎氏を招聘。

反原発の立場で福島やチェルノブイリの事故に触れ、その危険性を詳細に語られました。

 75歳という年齢を感じさせない迫力は、現役のころと変わらず、迫力ある主張に共感いたしました。
講演中の小泉氏講演中の小泉氏
小泉氏と歓談小泉氏と歓談
2017年(平成29年)

◆5月18日(木) 青年会の法話研鑽会

 今年もまた秋の特別拝観中の、御影堂での法話の備えて、研鑽会を開始しました。

今回参加したのは京都府下の青年僧がほとんどでした。はじめに法話の基本的な心得を講義し、釈尊伝の紙芝居を実践してもらいました。

原稿を棒読みするのでなく、聞き手にいかにすれば伝わるか、の実践なのです。間のとりかた、声の大小など、仲間の実演を聞くだけでも参考になります。

 来月から本格的に法話の練習をします。
紙芝居の実演紙芝居の実演
法話の心得について講義法話の心得について講義
2017年(平成29年)

◆5月13日(土) 大覚寺の法話の会

 今月の青年会の担当は、高砂蓮華院の吉屋章源師。兵庫県の青年会の会長でもあり、本山の御忌会や法話会でも実践済みのベテランです。

私達が何気なく使っている「ありがとう」という言葉に込められた仏教の深い意味合いをレジュメを用いて平易に説いていただきました。

 私は僧侶が行事の時の食事の前に唱える「五観の偈」についてお話ししました。

地域の行事と重なったのか、来聴者が少なくなったのが気になります。どなたでも気軽にご参加下さい。
「五観の偈」について「五観の偈」について
吉屋師の「ありがとう」法話吉屋師の「ありがとう」法話
2017年(平成29年)

◆5月11日(木) 湖南三山の常楽寺に参拝

 滋賀県の湖南市に湖南三山と呼ばれるお寺があります。そのうちの常楽寺にお参りさました。

山号を阿星山(あぼしさん)といい、708年に東大寺を建立した良弁上人が開基という歴史あるお寺です。

本尊の千手観音は秘仏で拝めませんでしたが、国宝の本堂と三重塔は風格のある立派な建物でした。

浄土曼荼羅図や観音二十八部衆、風神雷神像など、見ごたえのある寺宝を拝観し、満足して寺をあとにしました。
姿の美しい三重塔姿の美しい三重塔
国宝の本堂国宝の本堂
2017年(平成29年)

◆5月9日(火) 永観堂幼稚園でお話し会

 年少組の3歳児には初めての「お話し会」です。

「ハナハナゲーム」で気分がほぐれ、「ごんべさんの赤ちゃん」で気分が乗ってきたところで、パネルシアター「ロバと親子」。

40分ほどの時間を、集中して楽しんでくれたようです。
このあどけない表情このあどけない表情
パネルしあたー「ロバと親子」パネルしあたー「ロバと親子」
2017年(平成29年)

◆5月1日(月) 神護寺に参拝

 神護寺さんで国宝を含む寺宝展を開催中という新聞記事を読み、早速足を運びました。

御住職の谷内弘照師に御挨拶し、展示の内容について懇切な説明をいただきました。

若き弘法大師も住したことがあり、文覚上人によって復興された由緒ある古刹です。

国宝の源頼朝像などの寺宝の数々を拝観し、本堂の薬師如来にお参りして高雄山をあとにしました。
神護寺の本堂神護寺の本堂
神護寺の山門神護寺の山門
2017年(平成29年)

◆4月29日(土) いとこ夫妻来る

 父親は男ばかり5人兄弟の3番目でしたが、5番目の叔父の子(つまり、わたしのいとこ)夫婦が息子夫婦と孫二人つれて、永観堂を訪ねてくれました。

 哲学の道にある料理屋さんに招待してくれまして、みんなで賑やかに食事のひと時を過ごしました。

いつも気遣ってくれて有難う。楽しかったよ。
いとこ夫婦と息子夫婦に孫二人いとこ夫婦と息子夫婦に孫二人
2017年(平成29年)

◆4月22日(土) 永観堂の御忌法要

 法然上人の滅後806回忌の御忌法要がはじまりました。

25日までの4日間、多くの参拝者の方々とともに、宗祖の御遺徳を偲び、報恩の念仏を唱えます。

永観堂の年中行事の中でも最大の法要なのです。
法然上人の御忌法要法然上人の御忌法要
宗務総長の講讃文奉読宗務総長の講讃文奉読
2017年(平成29年)

◆4月20日(木) 姫路西光寺・大塚靈雲師逝く

 わたしの最も頼りとする仲間の一人である大塚靈雲師が遷化されました。67歳でした。

7度の手術に耐え、そのたびに元気に退院していたのに、この度は病に打ち勝つことができなかったようです。

返す返すも残念でなりません。西光寺のみならず宗門にとっても一大痛恨事です。

 彼の遺言により表葬の導師を勤めました。「いずれ我も逝く。浄土での再会、なんぞ疑わん」と葬送の言葉を述べました。

きっと、どこかで見てくれているのです。
大塚靈雲師の祭壇大塚靈雲師の祭壇
2017年(平成29年)

◆4月12日(水) 奈良県吉野へ

 一度行ってみたいと思っていた吉野へ出かけました。近鉄で約2時間。満開の桜が待ちうけていました。

下千本・中千本といわれるくらい、山も谷も桜に覆われ、桜に圧倒され花に酔うという状態でした。

金峯山寺の本尊・蔵王権現にお参りし、充分に満足して下山いたしました。
金峯山寺の本堂金峯山寺の本堂
吉野の中千本の一部吉野の中千本の一部
2017年(平成29年)

◆4月11日(火) 奈良国立博物館で「快慶展」を見る

 運慶と並んで鎌倉時代の仏師・快慶の作品を集めた展覧会を見ました。

快慶は法然上人と同時代の人で、東大寺の大仏殿大勧進の俊乗坊重源から「安阿弥陀仏」の名を与えられた念仏者でもありました。

仏師快慶が確立した彫刻様式は「安阿弥様」と呼ばれる美しい形式のものといわれています。

 代表的な作品として、小野の浄土寺の阿弥陀三尊像や醍醐寺の弥勒菩薩像、東大寺の地蔵菩薩像など、清新さと気品を備えた美しい仏さまで、博物館であることを忘れて思わず手を合わせたくなるのです。

 快慶の手になる阿弥陀仏に、どれほど多くの人が手を合わせて拝み、救われていったか。

作者自身が強い阿弥陀仏信仰に生きた人であったからである、と思います。
国立奈良博物館の外観国立奈良博物館の外観
館内の大型ポスター館内の大型ポスター
2017年(平成29年)

◆4月10日(月) 母校の入学式に出席

 我が母校、兵庫県立姫路南高校の入学式に同窓会長として出席し、祝辞を述べました。

「15歳は明治までは男女とも元服をした世代で、子どもから大人への階段を昇る時であり、志を立てる時でもある。初志を貫徹するために、あきず・あせらず・あきらめず、努力が必要」と言う意味のメッセージを贈りました。

 嬉しいのは、我が孫の和奏が入学したことで、孫とともに校歌を歌う、という感激を味わいました。
壇上で祝辞を述べる壇上で祝辞を述べる
第69期の新入生第69期の新入生
2017年(平成29年)

◆4月8日(土) 京都仏教会の花まつり

 釈尊の降誕を祝う花まつり。今年も京都仏教会の主催により市内のホテルで開催され、出席しました。ゲストの講師は映画監督の篠田正浩氏。

明治の廃仏毀釈で仏教が大きな打撃を受けたが、皇室は神道ではあるけれど用明天皇や聖徳太子の時代から仏教徒でもあった、という趣旨の話をされました。

 懇親会では篠田監督と隣同志になり、会話も楽しく盛り上がりました。
篠田正浩監督の講演篠田正浩監督の講演
花御堂に灌仏する花御堂に灌仏する
2017年(平成29年)

◆4月6日(木) 花遍路③ 平安神宮の紅枝垂れコンサート

 毎年桜の季節に、平安神宮では4日間だけ内苑の桜に夜間ライトアップし、日替わりでコンサートがあります。

この夜は横笛奏者の演奏がありました。小雨模様で拝観者も多くなく、ゆったりと池の周辺の散策を楽しめました。
平安神宮の池に映った桜平安神宮の池に映った桜
夜空に浮かぶ桜夜空に浮かぶ桜
2017年(平成29年)

◆4月5日(水) 花遍路② 清水寺と高台寺

 夜、ライトアップされた桜を見ばや、と訪れたのは清水寺と高台寺。

三年坂は人であふれていましたが、照明に工夫が凝らされて実に美しい景色でした。
3Dマッピングされた高台寺の桜3Dマッピングされた高台寺の桜
清水寺の桜清水寺の桜
2017年(平成29年)

◆4月4日(火) 京都花遍路① 法金剛院と醍醐寺

 昨年より1週間遅れて、桜が開花をはじめました。

さあ、そうなると春風に誘われて散りはせぬかと気をもみます。そこで、寸暇を惜しんで花遍路に出かけました。

 最初に訪れたのは妙心寺の西にある法金剛院。

ここは平安時代に待賢門院によって建立された寺で、定朝様の丈六の阿弥陀仏を本尊とし、境内に「待賢門院桜」と名付けられた姿の美しい桜があります。

 次に訪れたのは醍醐寺。

豊臣秀吉が多くの大名を引き連れ「醍醐の花見」をしたことで有名です。八部咲きの醍醐の桜は見事でした。
醍醐寺の桜醍醐寺の桜
法金剛院の待賢門院桜法金剛院の待賢門院桜
2017年(平成29年)

◆3月30日(木) 公務で東京へ

 仏教伝道協会の会長沼田智秀師が遷化され、その葬儀に全日本佛教会を代表して参列し焼香するため、会場の築地の本願寺に出向しました。

仏教伝道協会は沼田智秀師の父・沼田恵範師が仏教を広めるために創立された会で、世界のホテルに仏教聖典を寄贈するという偉業を実践されています。

行年85歳。偉大な業績を偲びつつ焼香させていただきました。
築地本願寺の正面築地本願寺の正面
全日仏を代表して焼香する全日仏を代表して焼香する
2017年(平成29年)

◆3月27~28日 本山で「少年少女宿泊観修会」

 私が30歳半ばの頃、檀信徒の子供の為の宿泊研修会を立ち上げて、かれこれ40年になります。

後輩たちが引き継いでくれて、毎年春休みに開催されています。

 私の講義は「お釈迦さまとみ教え」。みんな熱心に聴いてくれました。

孫の涼乃と優里も参加して、大変楽しかったようです。
参加者と記念撮影参加者と記念撮影
講義を正座して聴く講義を正座して聴く
2017年(平成29年)

◆3月27日(月) 醍醐寺さんの夜桜「観桜会」

今年も醍醐寺さんから夜桜の「観桜会」のご招待がありました。

春というのに寒い日が続いて開花が遅れているようですが、ライトアップされた巨大な紅枝垂れ桜は一部咲きとはいえ、充分見ごたえがありました。

 管長の仲田猊下にもお会いでき、心ほのぼのと帰路につきました。
醍醐寺霊宝館の紅枝垂れ桜醍醐寺霊宝館の紅枝垂れ桜
醍醐寺霊宝館の紅枝垂れ桜醍醐寺霊宝館の紅枝垂れ桜
2017年(平成29年)

◆3月26日(日) 地元の小学校で講演

 網干西公民館の創立20周年記念講演会に招かれ、網干に帰省しました。

会場は地元の小学校。公民館の講座で学ぶ町民の方が、日頃の成果を発表され、そのあとで記念講演をいたしました。

会場には大勢の同級生だけでなく恩師も来て下さり、久しぶりに懐かしい顔に再会しました。やはり故郷はいつも温かいですね。
小学校ブラスバンド部も発表小学校ブラスバンド部も発表
PTAコーラスPTAコーラス
2017年(平成29年)

◆3月25日(土) 永観堂の加行始まる

 加行(けぎょう)。正式には「法脈相承」といい、わが宗門の僧侶になるためには誰もが体験しなければならない修行です。

今年は19歳から69歳までの男性8名。そのうち50代が3名というのも珍しいことです。ある意味では過酷な修行です。

朝4時と10時、午後4時の3回、行場で水をかぶる水行。その後、本堂や阿弥陀堂などで90分の正座での勤行。

巻物3巻の書写があり、お経や作法の講義が続き、1o時の就寝までほとんど休憩時間がありません。

4月4日までの11日間、風呂にも入れず、足袋も履けず、テレビ、新聞、ケータイなど見ることもできません。

この行を終えて、彼らは初めて正式な僧侶となるのです。今年は全員まじめで、お互いに励ましあい支え合って修行に取り組んでいます。

無事満行を迎えられるよう願っているのです。
講義のあとで8名の加行人と講義のあとで8名の加行人と
朝4時の水行朝4時の水行
2017年(平成29年)

◆3月24日(金) 大覚寺の御忌会

 法然上人の御命日は1月25日ですが、大覚寺では毎年3月24日につとめます。

組寺の御住職にも参拝していただいて、参詣の檀信徒とともに読経し、宗祖の遺言である「一枚起請文」を拝読します。

 久しぶりに多くの檀家の方に挨拶をかねて法話をし、喜んでもらいました。
多くの参詣者が一枚起請文を拝読多くの参詣者が一枚起請文を拝読
組寺の御住職とともに読経組寺の御住職とともに読経
2017年(平成29年)

◆3月22日(水) 今津町の座禅草

 滋賀県高島市の今津町に座禅草が咲いている、と聞いて出かけてみました。

仏像の光背に似た形の花弁が、僧侶の座禅を組む姿に似ていることが、名前の由来だとか。

京都市や姫路などで見られないのは、もともと北海道などの寒冷な湿地に群生していたもので、この今津が日本の南限だそうです。

 町の人々がボランティアで保存に努力しておられて、その保存会の会長さんから丁寧に説明をしていただき、その熱意に感動しました。
湿地に群生する座禅草湿地に群生する座禅草
僧侶の座禅姿に似た「仏炎苞」僧侶の座禅姿に似た「仏炎苞」
2017年(平成29年)

◆3月21日(火) 76歳になる

 68歳で永観堂の住職となり、7年が過ぎて、76歳になりました。立派な後期高齢者です。

私は「光輝高齢者」だと思っています。本山部長と若い職員さんに誕生日を祝ってもらいました。

みんなに「ハッピーバースデイ」の歌を歌ってもらうのは恥ずかしいものですね。

 もうしばらく宗門のために力を尽くしたい、と気持ちを新たにしました。
76歳の誕生日に76歳の誕生日に
2017年(平成29年)

◆3月11日(土) 東日本大震災7回忌の法要

 東日本大震災の日から6年が過ぎました。亡くなられた方々の7回忌になります。

永観堂では宗務所の役職員とともに御影堂で物故者の方々の追悼法要を勤めました。

死者・行方不明者合わせると2万人に近い方が犠牲になっておられます。

これらの方々の冥福を祈るとともに、被災地の1日も早い復興を願わずにおれません。

神戸の震災とともに、日本人として忘れてはならないことなのです。
夕焼けの彼方に西方浄土あり夕焼けの彼方に西方浄土あり
2017年(平成29年)

◆3月4日(土) 二月堂のお水取り

 東大寺の二月堂で毎年3月1~15日まで厳修される「お水取り」。正しくは「修二会」または「十一面観音過悔」といいます。

大仏殿が創建された天平勝宝4年(752)に実忠上人によって始められたこの行事は、今年で1266年目にあたり、その間、一度も途絶えることなく勤められているのです。

 縁あって、初めてこの行事に参拝いたしました。

夜7時に闇の中を、10人の練行衆が大きな松明に照らされて一人ずつ、二月堂への石段を上って堂入りし、松明が外縁で激しく振られ、火の子が舞いあがります。

懺悔滅罪と息災延命を祈願する、「お水取り」のクライマックスに立ち会えたことを、とても嬉しくおもいました。
闇の中。松明が二月堂の外縁を走る闇の中。松明が二月堂の外縁を走る
二月堂に早くから詰めかけた参拝者二月堂に早くから詰めかけた参拝者
2017年(平成29年)

◆3月2日(木) 永観堂幼稚園物故者追悼会

 昭和5年に開園された永観堂幼稚園は、今年で創立87年。

現在の増田園長は8代目ですが、初代から4代の伊藤歓一先生までと、職員・保護者会役員の物故者の追悼法要を園のホールで営みました。

今日、京都の名門幼稚園と認識されるようになった功労者の方々を関係者で偲びました。
永観堂幼稚園の役員の方々永観堂幼稚園の役員の方々
ホールに飾られた雛人形ホールに飾られた雛人形
2017年(平成29年)

◆2月28日(火) 母校の卒業式に列席

 私の出身高校を姫路南高校といい、今、同窓会の会長をしています。毎年卒業式に招待があり、来賓として祝辞を述べます。

今年の卒業生は男女あわせて237名。第66回の卒業式ですが、式次第は第1回から66年間全く変わっていません。

国歌斉唱・卒業証書授与・校長式辞・来賓祝辞・在校生の送辞・卒業生の答辞・仰げば尊し、蛍の光、そして校歌斉唱。シンプルだけに感激もひとしおです。

夢多き卒業生の前途に、幸多かれ!
卒業式の日の校門卒業式の日の校門
2017年(平成29年)

◆2月26日(日) 本山の随身生

 本山に寄宿して勉強や修行に励む若い僧を随身といいます。現在、3名の随身がいて、掃除や法要の手伝いなどをしながら大学に通う者が2名います。

そのうちの一人、岐阜出身の若園君が4年生になるので、本山を出て下宿し就職活動をすることになりました。

3年間頑張ってくれたので、私も随分助けられました。寂しくなるが、これも仕方のないことです。

健康に留意して勉学に励むことを祈ります。
3人の随身(向かって右端が若園君)3人の随身(向かって右端が若園君)
2017年(平成29年)

◆2月14日(火) 念仏行道会

 永観律師のみかえり阿弥陀仏の縁起にちなんで開催される「念仏行道会」。

その前夜の講演に、古屋和子さんの琵琶演奏による「法然上人一代記」が語られました。

琵琶独特のトレモロ演奏が、時に激しく、時に優しく、感情を表現します。

約1時間の熱演でしたが、浪曲や講談とは異なる「語り」の良さが聴衆を圧倒していました。
琵琶演奏の古屋和子さん琵琶演奏の古屋和子さん
念仏行道の前の口演念仏行道の前の口演
2017年(平成29年)

◆2月12日(日) 奈良の瑠璃会

 奈良の春日大社と東大寺・興福寺の境内を、青を中心にした広範囲なイルミネーションで飾る、という「奈良瑠璃会」を見にいきました。

あまり期待をしないで行ったのですが、見事に裏切られました。

大規模な電飾に丘全体が彩られ、その中の細い遊歩道をいくと、光の海にいるような気分にさせられます。別世界へのいざない、見事です。

冬の奈良の新しい風物詩になると思います。
運慶の仁王像もライトアップ運慶の仁王像もライトアップ
境興福寺の五重塔興福寺の五重塔
青い光の海青い光の海
鹿も電飾鹿も電飾
2017年(平成29年)

◆2月11日(土) お経と法話の会

 今月の青年僧の法話は、加古川・龍泉寺の副住職、酒見眞暢師。

涅槃の意義と釈尊の最後の説法について、分かりやすく説いて下さいました。

例年になく寒い冬の夜、それでも熱心な会員さんが聴講に来られ、主催者としては大変励まされます。早く春になれ!
酒見眞暢師の法話酒見眞暢師の法話
2017年(平成29年)

◆2月6日(月) 「禅をきく会」に出講

 曹洞宗の「禅をきく会」は、大阪駅近くの毎日新聞「オーバルホール」で開催されました。

毎年聴講するという熱心な方が多く、寒い夜の講演にもかかわらず300人以上の聴衆でした。

約90分の講演でしたが、聴衆の熱意が伝わってくる熱い講演となりました。
会場を埋めた聴衆会場を埋めた聴衆
舞台上の私舞台上の私
2017年(平成29年)

◆2月1日(水) 宇治・興聖寺さんに参拝

 曹洞宗の近畿管区センターが毎年講師を招いて「禅を聞く会」を開催されています。今年は私に依頼があり、講演することになりました。

曹洞宗の開祖・道元禅師と、わが宗門の派祖・証空上人はともに時の内大臣・久我通親公を父にもつ兄弟なのです。そのご縁で今回のお招きとなったのです。

 講演を前に、道元禅師が最初に建てられた宇治の興聖寺さんにお参りいたしました。

宇治川のせせらぎを聞きながら琴坂を上ると、白漆喰の上品な門が見えます。境内は静寂そのもの。

6人ほどの修行僧が庭の掃除をしていました。開山堂に入り、禅師に御挨拶をいたしました。

以前から一度お参りしたいとの念願が叶って、さわやかな心で琴坂を下りて帰りました。
興聖寺の庭園興聖寺の庭園
山門に到る琴坂山門に到る琴坂
2017年(平成29年)

◆1月30日(月) 全日本佛教会・新年懇親会

 昨年4月から副会長に任命された全日本佛教会の新年会が、東京芝高輪のホテルで挙行されました。

日本のすべての伝統仏教の宗派と、都道府県仏教会、その他多くの加盟団体の役員が年に一度参集しての懇親会です。

国会議員さんも50名ほど参加され、実に大掛かりな懇親会でした。多くの宗門の役職にある人、企業の役員など、沢山の方と名刺を交換し親睦を深めました。

 それにしても、往路の新幹線の車窓から見た富士山の美しかったこと。やはりフジは日本一の山であると確信しました。
全日本佛教会の役員全日本佛教会の役員
新幹線の車窓から見る富士新幹線の車窓から見る富士
2017年(平成29年)

◆1月28日(土) 奈良・若草山の山焼き

 古都奈良に早春を告げる伝統行事、それが若草山焼きです。前から一度見たいとの思いが実現しました。

奈良の友人にレストランのニ階での夕食を予約してもらいました。ここから山焼きを見ることができるのです。

 若草山の頂上に大きな古墳があり、昔、ここから幽霊が出て人々を困らせていたところ、山を焼くことで霊魂を鎮めることができると教えられて、始まったと伝えられています。

「霊魂を鎮める」ための祭礼だったのです。6時から花火があがり、6時30分に点火。山焼きは1時間ほど続きます。

美しい冬の夜空が炎で赤く染められ、実に豪快な眺めでした。
若草山の山焼き 炎の祭典若草山の山焼き 炎の祭典
冬の夜空を彩る花火冬の夜空を彩る花火
2017年(平成29年)

◆1月16~17日 布教講究所 開催

 例年、この時期に後期の布教講究所が開催され、併せて「お言葉説明会」が行なわれます。

全国から布教師さんが集まり、管長が発した「年頭の言葉」についての心得を聞いてもらいます。

これが宗門の今年の布教指針になるのです。
全国から参集の布教師さん全国から参集の布教師さん
年頭の言葉について説明年頭の言葉について説明
2017年(平成29年)

◆1月15日(日) 雪の朝

 京都は前夜からの雪が15cmほどつもり 、境内一面銀世界となりました。

京都でこの状態ですから、北海道、東北、北陸地方は大変な被害であろうと推察します。

越後では昔から「大雪の年は豊年になる」といわれているそうです。

いい方に考える、これも雪国の智恵なのでしょうか。
雪衣を着たお地蔵さん雪衣を着たお地蔵さん
境内一面銀世界境内一面銀世界
2017年(平成29年)

◆1月14日(土) 大覚寺の法話の会

 新年最初の法話の会は、雪交じりの寒い夜でしたが、いつもの熱心な会員さんが出席されました。

 ゲストの青年僧は、神戸・阿弥陀寺の住職、澤木亮彦師。

昨年に住職になったばかりですが、落ち着いた態度で例話を交えながら、分かりやすく話して下さいました。
厳寒の中を熱心に来聴厳寒の中を熱心に来聴
青年部の澤木亮彦師青年部の澤木亮彦師
2017年(平成29年)

◆1月12日(木) 幼稚園での初童話

 幼稚園での初童話は、紙芝居の「孫悟空」。

プロジェクターで絵を映して語ると、迫力がちがいます。

園児たちの元気な笑顔に、今年も励まされます。
ゲーム「ごんべさんの赤ちゃん」ゲーム「ごんべさんの赤ちゃん」
紙芝居「孫悟空」紙芝居「孫悟空」
2017年(平成29年)

◆1月2日(月) 網干で正月を過ごす

 娘二人の家族と合同の新年会を、市内のホテルで行ないました。

新潟の孫達は来られませんでしたが、近くにいる3人の孫と共に過ごす楽しい夜でした。

7人の孫の内、2人がこの春高校の受験に挑戦します。無事合格を祈ること、切なり。
正月二日目の朝正月二日目の朝
3人の孫と老夫婦3人の孫と老夫婦
2017年(平成29年)

◆1月1日(祝) 酉年の元日

 除夜の鐘を撞いて御影堂で修正会という新年の法要を勤め、2時就寝。5時起床。6時、随身とともに改めて新年の尋朝勤行を唱えました。

諸堂をお参りしたあと、近所の神社へ初詣に出かけました。哲学の道添いにある若王寺神社、大豊神社から平安神宮の三社に参拝しました。

朝7時、日の出の時刻で、どの神社も人影がなく、静かに世の平安を祈りました。永観堂に着任して7度目の元日を迎えます。

  何となく今年は良いことあるごとし 元日の朝晴れて風なし

石川啄木の歌のように、風のない晴れた元日です。良いことが多くありますように。
人影のない早朝の平安神宮人影のない早朝の平安神宮
随身とともに正月のお節料理をいただく随身とともに正月のお節料理をいただく