大覚寺のご紹介

人生を健やかに生きていくための説法を
毎月、御紹介していきたいと思います。

2014年(平成26年)6月のミニミニ法話・お説教

2014年(平成26年)6月

玄禮和尚のお説法

2014年(平成26年)6月

~ 第075回 「一輪の花にも無限の愛を」 ~

 姫路の北方にある広峰山の山上に、黒田官兵衛ゆかりの広峰神社があります。

その参道に小さな石の碑があり、「一輪の花にも無限の愛を」と刻まれています。坂村真民さんの『二度とない人生だから』という詩の冒頭の言葉です。

 「花にもこころがある」といえば、あなたは信じますか。
1966年。アメリカでこんな実験があるのです。

嘘発見器(ポリグラフ)の第一人者として知られた科学者、クリーブ・バクスターが、部屋にあった観葉植物の一種ドラセナの葉に嘘発見器をつないで、その葉っぱをコーヒーカップに入れたけれど、なんの反応もない。

それで、葉を焼いてやろうと思い隣の部屋にマッチを取りに行こうとしたとたん、針が劇的な変化を示したのです。

焼いていないのに、人間の「悪辣な心」に反応したのですね。何度か実験をしてみると、燃やすふりをしただけでは反応せず、「本気で燃やそうとした」時だけ反応したそうです。

 また別の実験では「雪の下」という植物の葉っぱを二枚摘んで、片一方の葉には「生き続けるように」と念じて愛情を注ぎ言葉をかけ、もう一方の葉は完全に無視しました。

一ヶ月後、一方はまだ生き生きしていたのに、無視した方の葉は完全に枯れたそうです。こうして実験を繰り返した結果、バクスターは「植物は人間のこころが分かる」と結論づけました。

「植物にも意識がある。人間以上の知性がある」と言っています。植物には人間の心を敏感にキャッチする、そんな不思議な「こころ」があるのですね。

 この話を聞いてから、私もできるだけ我が家の花たちに声を掛けるようにしました。

 「今日もきれいだよ。よく咲いてくれたね。ありがとう」
あなたもご自身の家の花たちに、こんな声を掛けてみたらいかがでしょうか。

まして、家族にこそ、ご近所の方々にこそ、縁のある人々にこそ、愛情のこもったひとことを・・・。花がそう言って囁いています。

「二度とない人生だから 一輪の花にも無限の愛を」
それは人への愛情にもつながっているのです。

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