2017年(平成29年)1月のミニミニ法話・お説教
2017年(平成29年)1月
~ 第106回 「年頭の言葉」 ~
平成二十九年の新春を迎え、謹んで至心に十念を誦し、併せて皆様のご平安を祈念いたします。
「新しき年のはじめの初春の 今日降る雪のいや重(し)け吉事(よごと)」
大伴家持(おおとものやかもち)が因幡(いなば)の国庁で詠んだもので、万葉集四、五一六首の最後を飾る歌です。
年の初めに降る雪のように、良いことが積み重なることを願っているのです。
特に昨年は熊本の震災を始め数々の不幸な出来事があったため、余計に難を転じて吉事が重なることを願わずにおれません。
私たちにとって「幸せ」とはなにか、と問いかけられた時、何と答えますか。
仏法には「幸福を育てる三つの田」という教えがあり、「三(さん)福田(ふくでん)」と呼ばれています。
第一は「敬(きょう)田(でん)」。敬いの心を育てよう、という教えです。
何を敬うかといえば、聖徳太子が十七条憲法で「篤く三宝を敬え」と述べられたように、仏さまと、仏さまの教えと、教えを信じる人々の集まり。これを仏法僧の三宝といいます。
第二は「恩田」。仏法では、父母の恩、人々の恩、天地自然の恩、三宝の恩を四恩と呼び、「おかげさま」で育てられていることに感謝する心です。
第三は「悲田」。貧しい人々や、今助けを求めている人に救いの手を差し伸べる行為をいいます。
自分一人の幸せを願うのではなく、一人でも多くの人の幸せのために生きる姿勢が大切なのです。
「生きて身を はちすの上に宿さずば 念仏申す甲斐やなからん」
この西山上人のお歌を目標として、念仏とともに生き甲斐のある幸せな日暮しをいたしましょう。
「新しき年のはじめの初春の 今日降る雪のいや重(し)け吉事(よごと)」
大伴家持(おおとものやかもち)が因幡(いなば)の国庁で詠んだもので、万葉集四、五一六首の最後を飾る歌です。
年の初めに降る雪のように、良いことが積み重なることを願っているのです。
特に昨年は熊本の震災を始め数々の不幸な出来事があったため、余計に難を転じて吉事が重なることを願わずにおれません。
私たちにとって「幸せ」とはなにか、と問いかけられた時、何と答えますか。
仏法には「幸福を育てる三つの田」という教えがあり、「三(さん)福田(ふくでん)」と呼ばれています。
第一は「敬(きょう)田(でん)」。敬いの心を育てよう、という教えです。
何を敬うかといえば、聖徳太子が十七条憲法で「篤く三宝を敬え」と述べられたように、仏さまと、仏さまの教えと、教えを信じる人々の集まり。これを仏法僧の三宝といいます。
第二は「恩田」。仏法では、父母の恩、人々の恩、天地自然の恩、三宝の恩を四恩と呼び、「おかげさま」で育てられていることに感謝する心です。
第三は「悲田」。貧しい人々や、今助けを求めている人に救いの手を差し伸べる行為をいいます。
自分一人の幸せを願うのではなく、一人でも多くの人の幸せのために生きる姿勢が大切なのです。
「生きて身を はちすの上に宿さずば 念仏申す甲斐やなからん」
この西山上人のお歌を目標として、念仏とともに生き甲斐のある幸せな日暮しをいたしましょう。