大覚寺のご紹介

人生を健やかに生きていくための説法を
毎月、御紹介していきたいと思います。

2009年(平成21年)1月のミニミニ法話・お説教

2009年(平成21年)1月

玄禮和尚のお説法

2009年(平成21年)1月

~ 第010回 「誓願」 ~

 明けましておめでとうございます。
本年も当寺のホームページにお付き合いくださいますよう、よろしくお願いいたします。

 年の初めにあたって、「誓願」ということを考えてみました。
誓願。それは誓いと願い。

 摩可止観という書物のなかに、こんな言葉があります。
「誓願なければ、牛の御するなきがごとく、その赴く所を知らず」

 今年の干支の牛くんに申し訳ないが、牛や馬のように欲望が野放しにされると、どこまで突っ走っていくかわからないので、誓いを立て、その目的に向かって 心を整えていかなければならない、というのです。

 人間はもともと弱い、自由奔放に流れやすい心を持っています。

そんな心を整えて、意思を強くするには、たとえどんな些細なことでもかまわないから、自分はこれだけはやってみようという、実行可能な願い(計画)を立て て、それを仏様に誓い、行動を起こすことが大切だと教えているのです。

 たとえば、今年は必ずたばこをやめよう、とか、日記を最後まで付けてみよう、とか、なにかスポーツを始めてみよう、とか、高齢者大学で学んでみよう、な どなど。

 自分の楽しみのためだけでなく、ボランティア活動のような、誰かの役に立つことならもっとすばらしいと思います。 自分のできそうなところから実行する ことを誓うのです。

 新鮮な気分の年の初めは、その実行のチャンスです。この一年を悔いなく生きていくために、どうか新たな気持ちで誓いと願いを立ててみてください。

そして、牛の歩みのごとく、遅くてもよい。
確実に歩んでいきましょう。
 
 
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