大覚寺のご紹介

人生を健やかに生きていくための説法を
毎月、御紹介していきたいと思います。

2009年(平成21年)7月のミニミニ法話・お説教

2009年(平成21年)7月

玄禮和尚のお説法

2009年(平成21年)7月

~ 第016回 「良き出会いを」 ~

 「その時の出会いが 人生を根底から変えることがある 良き出会いを」
相田みつをさんの言葉です。このような出会いを「邂逅」といいます。

「あの時、あの場所で、あなたに出会っていなかったら、二人の今の生活はなかったなあ」
という出会いの尊さ、重大さ、そして不思議さというものを、静かに、そして感動深く噛みしめてもらいたい。

そして、
「自分たち二人の出会いについて、深い感動を覚える。つまり、感ずべきものにちゃんと感動する人間であってほしい。感ずべきものに感じない人間は、人間と して失格だ。そういう人間は、ろくな人生を生きられない」

そんなふうに相田さんは若いカップルに呼びかけています。
人間を命の根底から動かすものは、理屈や上からの命令ではなくて、学歴や肩書き、知識の量でもなくて、お金のあるなしでもありません。

人間としての自分自身の深い感動なのです。だから相田さんは、
「一生感動 一生青春」
ともいっています。一生感動できる人は、一生青春だ、というのです。

 そういう人と人との出会いの不思議さを、仏教では「縁」と呼んでいます。
縁があるから、出会いがある。

この世に起こるすべてのことは、いろんな関係の中でおこる。それがもともと「縁起」ということなのですが、それがあるから多くの人やさまざまなもののお蔭 で、今、自分のいのちが生かされている。
このことがわかれば、「おかげさま」という心もわかってくるのです。

 縁によって出会いがあり、そして、おかげさまという心が起きてくる。
そういう出会いを大切にしなければなりませんね。 
 
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