2010年(平成22年)8月のミニミニ法話・お説教
2010年(平成22年)8月
~ 第029回 「良き出逢いが感動を生む」 ~
夕焼けを見て感動したことがありますか。
児童文学者の椋鳩十さんが書かれた『人間出会いのすばらしさ』という本があります。
その中に、椋さんが子どもの頃に読んだ「ハイジ」のことが書いてあります。
アルプスの少女ハイジが、お爺さんと一緒に夕焼けを眺めているのです。目の前にずーっと続いている三千メートルを越える山々の、万年雪を頂いた峰があっ て、片方にはお花畑もあります。
そのアルプスの草原で夕焼けを眺めていた少女ハイジが尋ねます。
「おじいさん。夕焼けはなぜ、こんなに美しいの?」
すると、おじいさんが言います。
「夕焼けはな、おてんとさんが山にむかってする、さよならのあいさつなんだよ。だからこんなに美しいのさ」
この言葉が椋さんの胸に焼きつくのです。目の前には日本アルプスの山々の本物の夕焼けがあります。茜色に染まった山々が、ことのほか美しく椋さんの胸に焼 きついたのです。
椋さんは、お爺さんやお母さんの話をわくわくしながら聴いて育ったといいます。その体験から、母親が子どもに本を読んで聞かせたり、あるいは語って聞か せることが、子どもの成長の上でどんなに大切であるかを、この本の中で述べられています。
そして「感動との出会いは、その人間の運命にかかわる」とも書いてあります。
仏教では、感動する心を「柔軟心・にゅうなんしん」といいます。文字通り「やわらかい心」です。
本物に出会い、良き本に出会い、良き人に出会う。
そこに感動が生まれるのです。
毎月、永観堂幼稚園で園児たちに童話を話しています。心をこめて語れば、3歳児といえども心になにかを感じてくれる、と信じています。
「良き出逢いが、良き話が、感動を生む」
大事なことですね。
児童文学者の椋鳩十さんが書かれた『人間出会いのすばらしさ』という本があります。
その中に、椋さんが子どもの頃に読んだ「ハイジ」のことが書いてあります。
アルプスの少女ハイジが、お爺さんと一緒に夕焼けを眺めているのです。目の前にずーっと続いている三千メートルを越える山々の、万年雪を頂いた峰があっ て、片方にはお花畑もあります。
そのアルプスの草原で夕焼けを眺めていた少女ハイジが尋ねます。
「おじいさん。夕焼けはなぜ、こんなに美しいの?」
すると、おじいさんが言います。
「夕焼けはな、おてんとさんが山にむかってする、さよならのあいさつなんだよ。だからこんなに美しいのさ」
この言葉が椋さんの胸に焼きつくのです。目の前には日本アルプスの山々の本物の夕焼けがあります。茜色に染まった山々が、ことのほか美しく椋さんの胸に焼 きついたのです。
椋さんは、お爺さんやお母さんの話をわくわくしながら聴いて育ったといいます。その体験から、母親が子どもに本を読んで聞かせたり、あるいは語って聞か せることが、子どもの成長の上でどんなに大切であるかを、この本の中で述べられています。
そして「感動との出会いは、その人間の運命にかかわる」とも書いてあります。
仏教では、感動する心を「柔軟心・にゅうなんしん」といいます。文字通り「やわらかい心」です。
本物に出会い、良き本に出会い、良き人に出会う。
そこに感動が生まれるのです。
毎月、永観堂幼稚園で園児たちに童話を話しています。心をこめて語れば、3歳児といえども心になにかを感じてくれる、と信じています。
「良き出逢いが、良き話が、感動を生む」
大事なことですね。