大覚寺近影
- 十五夜の名月 -
10月3日が十五夜、そして30日が十三夜でした。十月に二回、名月を鑑賞できるのも珍しいことです。
ところで、橘曙覧(たちばな・あけみ)の歌に
たのしみは庭に植えたる春秋の 花のさかりにあえる時々
というのがあります。わが寺の境内にも四季それぞれに咲き競う花を見るのは、楽しみなものです。秋の景色と俳句の組み合わせを、お楽しみください。
「小さくとも凛と色張る 大文字草」 |
「山門の陽射し静かに 秋の蝶」 |
「木犀の香に面緩め 鬼瓦」 |
「茶の庭の垣よりこぼれ 杜鵑草」 |
「懸崖の菊の百華で ありにけり」 |
「青空の日々深くなる 柿の秋」 |
「書院まで明るさ届く 石蕗の花」 |
「日裏なほ色深々と 紅葉濃し」 |
「穂芒や鐘楼堂の 風やさし」 |
「立ち上がるもの伏せるもの 破れ蓮」 |
【撮影・中西
玄禮】 【俳句・中西あい】 |